2011年10月31日

【足立社長列伝】 第5回 葱茂 安藤賢治社長&安藤将信専務 <後編>

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▼ 新たな千住名物しての新商品開発

千寿葱を利用した初めてのコラボ商品が、
葱焼酎のやっちゃ場である。

地元の酒屋の若者たちが千住を売り出そうとして話を持ちかけてきたのがきっかけだとか。
ちなみに、「やっちゃ場」の「やっちゃ」とは競りのかけ声を指し、
「やっちゃ場」とは市場を意味する言葉である。

その他、日暮里の大藤というメーカーが販売している
千寿葱の「ねぎみそせんべい」もある。


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味噌の味をベースに千寿葱の風味を効かせたねぎみそせんべい。
パッケージは北千住にもキャンパスを持つ東京藝大の学生によるもの。



「大藤さんの社長は話題性のあるものを取り上げるらしいね。
 麻生さんとか、青森の美人過ぎる議員とかのお菓子を作ったり。
 たとえ裁判起こされてもそれが宣伝になるからいいと。話題性が出るから(笑)。
 こういった話は全部向こうから来るんだよね、ありがたいことに。
 せんべいしかり、焼酎しかり」(安藤賢治社長)

千寿葱のブランド力は徐々に地元から認知されつつあるようだ。
そして、現在進行中なのが千寿葱を使用したピクルスである。

こちらは足立区にあるJ&Cコアという企業と進めていて、
10月2日から一般向けに販売が開始されている。
食材として業者向けにも販売する予定だという。

(余談だが、J&Cコアは第2回の連載で紹介した安心堂
丸山社長が会長を務める異業種交流会「未来クラブ」の会員でもある)。


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1本1本パッケージングされた千寿葱のピクルス。
極めてローカルな情報だが、こちらの商品は11月6日発行の足立の機関紙ときめきに掲載予定。



▼ 千寿葱の本格的なシーズンは11月から

「千住葱の名前は年配の人、僕より上の世代、だいたい80代くらいの人なら知ってるんです。
 それより下の世代になるともう知らない。
 最近は皆さんがいろいろ取り上げてくれるんで、
 おかげさまで知られるようにはなってきましたが」(安藤賢治社長)

何を隠そう筆者もこの連載のために足立区の企業をリサーチする中で初めて千寿葱の名を目にした。

葱単品では食事のわき役であるが、せんべい、焼酎のような他の食材と組み合わせたり、
ピクルスのように大きく味付けを変えることでその用途は劇的に広がってくる。

そして千寿葱のピークは11月〜3月の5ヶ月間。つまり、これから本シーズンを迎えるわけだ。

「オフシーズンでも日々いい葱を求めてるけど、
 やっぱり冬は満足のいく葱が出るから自身を持って商売できる。
 冬は一気に忙しくなるね。夏は盛りそばの薬味くらいだけど、
 そば屋さんでも葱を使う暖かい料理が増えるし、個人でも家で鍋やるだろうし」(安藤賢治社長)


「冬の旬の葱は本当に美味しいものなのでぜひ食べてもらいたいですね。
 糖度が15度以上あって、自分が初めて食べたときは葱という感じがしなかった。
 焼くと葱の匂いが消えるから葱臭さが苦手な人にもオススメです。

 僕は葱の匂いに囲まれて育ってきたんで、
 あまり葱が好きじゃなかったけどイメージが変わりました(笑)」(安藤将信専務)


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書類を眺める社長とそれを見つめる奥様。


我々消費者にとって一番気になるのは千寿葱の小売価格である。
葱は育てるのに10ヶ月ほどかかるため、その年の出来不出来によって価格は異なるという。

また、消費者の手に届くまでにはいくつかの仲卸と運送業者が入るため、
その流通経路、販売先の判断によっても価格は左右される。

「年間通じてうちの卸の価格は変わりません。
 以前、某百貨店に直に卸したら
『今までの付き合いがあるから、直で卸すのはやめてほしい』と言われてしまって」(安藤賢治社長)

「ちなみに北千住のザ・プライスさんでは3本、199円程度で売ってるときもありますよ」(安藤将信専務)

さすが、足立区である。


▼ 年々高まる地元での千寿葱の知名度

コラボ商品の開発も含めて、千寿葱は数々のメディアからも取材されている。
この取材中もNHK出版やさいの時間の記者がやって来た。

「テレビは全局2まわりくらいしてるんですよ。忙しいから断るときもありますが。
 我々としてはいい葱を出せばみな着いてきてくれると思ってるから、営業はここ何年かしてません。

 スーパーに流通すれば知名度は徐々に広まると考えています。
 我々が葱の選別さえ間違えなければ。あとは後地元に貢献していくことですね。
 北千住文化祭の話が来たらスポンサーとして協力したり」(安藤将信専務)


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「やさいの時間」の取材を受ける安藤専務。


10月の1日と2日に行われた北千住文化祭
このイベントに葱茂は協賛して、安藤専務自身も仮装パレードに参加したという。

「葱の仮装をしたんですけど、そのときに5組くらい同じ葱の仮装をしてる人がいて。
 声をかけたらぜんぜん知らない方で。
 そういう意味で、年々知名度が高まってると実感してますね」(安藤将信専務)


「11月から本格的なシーズンになるんで、我々も自信を持って売りたいですね。
 千寿葱の糖度はメロンと同じくらいの数値なんです」(安藤賢治社長)


千住葱茂
東京都足立区千住1−7−6
http://www.senjunegi.com/

   
      
松山 貴之 [PROFILE]
   
   
   
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posted by ジャンク派 at 16:43 | Comment(0) | 【足立社長列伝】
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