2011年12月26日

【足立社長列伝】 第9回 有限会社J&Cコア 杉浦謙治社長 <後編>

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▼ 【千寿葱ピクルス】の製造を通しての社会貢献
   
「うちは実家が八百屋で、
 子どもの頃から神田市場とか淀橋とか練馬とか
 いろんな市場を見て回ってたんです。

 で、足立区に引っ越してきたらこっちにも市場があると。
 北千住は魚がメインで、野菜なんかは舎人公園の方。
 歴史もあるし面白い町だなと。

 で、千住には歴史のある葱商さん(=葱茂)があると聞いて、
 そこで何か一緒にできないかとある人に相談したんですよ。
 未来クラブにも所属している方なんですが、
 その人から葱茂さんを紹介してもらって。そこがスタートだったんです」。


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実家が八百屋であり、幼少の頃より慣れ親しんでいたとは言え、
これまでグラフィックデザインやセールスプロモーションの世界一筋だった杉浦社長。
【千寿葱ピクルス】の開発から発売まではさまざまな紆余曲折があったことは想像に難くない。

「葱茂さんには真剣に千寿葱ピクルスを作ってみたい!! ということをお話しして。
 それが丁度1年くらい前かな。正式な発売が10/1なんですよ。

 最初は池袋の知り合いのオーナーシェフに千寿葱を持って行って、
 そこで全部作ってもらう予定だったんです。
 それで話がまとまってスタートする直前に3月の震災が起こって。当然、お店も一時休業。

 毎年3月には舎人公園でイベントをやっていて、
 そこで展示販売する予定だったんだけどそれもできなくなって。
 それから数ヶ月経って、ある程度落ち着いて
 徐々にイベントも開催されるようになってきて10月の北千住文化祭
 あだち区民まつり A-Festa2011に展示販売できましたね」。

前編でも紹介したが【千寿葱ピクルス】の製造・販売は
足立区の障がい者支援施設である「Aふらんき」という団体で手がけている。

「本当は池袋のオーナーシェフに作ってもらおうと思ったけど、
 商品代金、調理代金、パッケージ代金を考えるとどうしても単価が高くなってしまう。
 そこで、他の委託できる製造元を探してたんですよ。

 そしたらたまたま区の産業センターでAふらんきさんのパンフレットを見つけて。
 区内で製造してると知って、とりあえず相談してみようかと。

 Aふらんきさんは今まではパンやクッキーなどを作ったことはあるけど、
 漬物はやったことないからぜひやってみたいと。
 区の活性化にもなりますしね。
 葱茂さんにその旨を話したら快くご協力していただくことになって。
 僕はある意味で社会貢献だと思ってます」。

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Aふらんきとは足立区35の障がい者施設から構成された団体である。
主にデータ入力・印刷・製本・自転車清掃などの作業を請け負ったり、
自主製品として小物雑貨・食品(パン、菓子)・陶芸などのさまざまなグッズを製造販売して、
障がい者の自立をサポートしている。

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北千住にある産業センター内のAふらんきブース。


「レシピは池袋のシェフから提供してもらって、
 実際に作るのはシェフから調理指導を受けたAふらんきの職員の方にお願いしています。
 ちゃんと保健所の許可も取ってね。
 施設に入っている利用者さんには、
 シールを貼ったり袋詰めや箱詰めの作業をしてもらってます」。


▼ 障がい者の社会参加への第一歩として

震災による中断を乗り越え、製造元としてAふらんきに委託できることになったが、
そのことについてはとある人物からの反論があったという。

「『こういう施設を使って商売をしてるのか』と、『利用してるんじゃないか』と。
 やっぱりそういうバッシングが来るんだなと思いました。

 私の一番下の妹には子どもが四人いたんですが、
 長男は生まれつき障がいがあって二十歳で亡くなった。本当にこれからってときに。
 当然両親、兄弟みんな悲しんだわけで、私もそういう状況を見ていた。
 今でもお世話になった施設関係者、利用者の皆様には感謝の思いです。
 
 障がいのある人が社会に復帰するために多少なりとも何かできないものかと。
 そういう思いがずーっと心の中にあったんです。
 そこについては、葱茂さんにもお話してご理解をいただきました。
 葱茂さんは実際に現場にも足を運んで見てくれている。

 当然、初めての試みなんで賛否両論あると思いますが、
 高級品の千寿葱を使った【千寿葱ピクルス】は
 いろんな人の思いが1本になった貴重な商品なんです。
 これは非難されることではないと思ってます」。

ネットでは嫌儲(けんもう、けんちょ)≠ネどと揶揄される金儲けに対する必要以上の拒否反応。
芸術と金儲け、社会貢献と金儲けなど、バリエーションは多種多様だ。

金銭を稼ぐことはあくまで手段であり、重要なのはそこで得た利益を元に何をするかである。
障がい者が社会の一員として自分の力で利益を得ることは、
彼らの社会参加としての第一ステップである。

【千寿葱ピクルス】の定価は1本380円(税込)。
当初は小売りではなく卸での販売をメインに考えていたが、
実際にリリースしたら1本、2本の少数での購入が多かったため小売りに方向転換したという。

そして製造元のAふらんきには1本あたり定額の製造代金を支払っているため、
生産した分の利益が生まれる仕組みとなっている。

「Aふらんきさんが販売する場合には、うちから卸価格で仕入れてもらってます」

現在、【千寿葱ピクルス】はJ&CコアAふらんき葱茂で販売をしているが、
今後はどのように販路を広げる予定なのだろうか。

「今はカタログを置いてもらうよう動いてます。
 足立区役所の14階にあるレストランピガール≠ウんにはもう置いてあります。
 業務用として1つの袋に5本入れたものを3パックで計画したり。

 千住発の東京名物として売り出して行くんで、
 まずは区内でパンフを置いてもらうところを確保したい。
 この近くで取り扱って売っていただけるところを探してます。
 ちなみに来年以降になると思うけど、北千住丸井の11階にあるシアター1010内の売店では、
 劇場のオープン時(全日程ではありませんが)だけ展示販売する予定です」。


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千寿葱ピクルスを持って記念に1枚。


有限会社J&Cコア
東京都足立区千住1-35-2
03-3870-0127       
      
    

松山 貴之 [PROFILE]
   
   
   
※ 来週 1月2日(祝)の「足立社長列伝」は、お正月休みをいただきます。みなさん、よいお年を。   
   
   
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posted by ジャンク派 at 22:07 | Comment(1) | 【足立社長列伝】
この記事へのコメント
博客知?很??哈,??可以交??接??
Posted by 相片?效果? at 2013年06月05日 11:10
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